気合いや根性が足りないわけではない

うつ病という病気は、気合いや根性が足りないからではなく、

本人にもどうしようもないほど、気持ちが上がらず

身体が動かず、食べることすらできなく、人の言っていることが理解できないし、

なんだか訳の分からない自分になってしまいます。

 

出来ると思って言われたことを片っ端から引き受けて、

やはり手に負えなくなり中途半端になり、それがまた落ち込む原因になる…。

そのうちに心が付いてこれなくなり、出社する気力がなくなり、

気が付いたら職場に居場所がなくなった気になる。

堂々巡りです。

 

私はそんな状態で働いて、何社、クビになったか分かりません。

最長3か月。最短5時間。

それでも、何社も何社も受けて落ちて、合格してもクビになって…。

上司の言葉が理解できなく、何一つ役にたつことができず給料泥棒と言われ、

笑顔が出なくなり、無理に笑って「気持ち悪い。こっちに顔を向けるな」と言われ、

自分なんて早くこの世から消えればいいと思いながらも、

それでも、自分が自分として生き続けるためには社会に出て働き続けるしかなかったです。

 

自分がそんな体験をしていたから、分かっているつもりでも、

現実の仕事が忙しいと、その時のことって忘れてしまうんですよね。

 

心の病気を持った人が仕事でミスをしても、問い詰めてはいけない。

叱責してはいけない。

フォローして、仕事量を減らして、休養を取らせて…。

 

でも、1分1秒を争う状況の時期には、それが出来ないことがあります。

 

たくさん仕事を受けないほうがいいとのアドバイスも聞かずに引き受けて、

その挙句、自分のミスを知的の子のせいにした人を

私は注意しない訳にはいきませんでした。

人のせいにしたくなるのも、うつ病という病気のせいだって分かっていたつもりですが、

実際には難しいですね。

 

なんらかの障害を持った者ばかりの社内で、みんなが気持ちよく働くためには

自分が思う以上に相手の立場にたった思いやりが重要。

でも、一人の大人として社会で働くのだから、

周りの人や環境のせいにばかりにするのもどうなの?とも思います。

 

気合いや根性だけでは乗り越えられない病気だけれど、

出社した以上は、気合いを入れて働く気持ちも大切ではないかとも思うのです。

でも、そんなふうに思う私は、もう病気の立場ではなく、

病気を理解していない側の立場になってしまったのかも知れません。

なんてこった…。

コメント

  1. 桃音 より:

    桃杏さん、こんばんは。
    お仕事お疲れ様です。

    私もうつを抱えながらの仕事の当時は、
    どこか無理をしていた、と思い返します。
    やはり、桃杏さんの言われるように、
    いったん仕事となると、ミスは許されないし、
    責任感を持って取り組まないと、成り立たないですね。
    そんな中で、桃杏さんの対応は、決して間違ってないと
    思うのです。
    私は、うつをオープンにしなかったし
    周りにもオープンにしてない人がいました。
    桃杏さんの職場は オープンにされているのでしょうね。
    そこでの対応は、苦心しそうですね。
    どうか、桃杏さんがうまくいきますよう。

  2. 桃杏 桃杏 より:

    桃音さん、こんにちは。

    私の勤務している職場は、病気をもっている人が多く、
    聞かされた訳ではないのですが、
    顔つきと風の便りで、うつなんだろうって分かりました。

    自分が辛い時は、少しくらい気を使ってくれてもいいのにとか
    文句も言いたくなりますが、違う立場になると
    気合い入れて働けとか、本当に勝手な自分がガッカリです。

    どこでも人間と人間の立場の違いによる行き違いがあって
    うまくいかないことも多いのかも知れませんね。

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