紅白の鏡餅や福梅が懐かしく感じる

私の故郷の金沢では、お正月の鏡餅は紅白です。

白のお餅の上に赤のお餅がのっています。

赤と言っても、真っ赤ではなくピンクのお餅です。


PhotoACさんから写真をお借りしました。

でも、私の記憶では、下が赤で上が白だったような気がするので、気になって調べてみました。

室町時代に足利家の家臣が、何かの反発で紅白の菱餅を将軍に献上したのを、前田家が受け継いで、それを一般の人がそのまんま真似をするのは畏れ多いということで、紅白を逆にしたとかしないとか?

本当のところどうなんでしょうね。

 

そんなことを考えていたら、お正月に必ず食べていた和菓子を思い出しました。

福梅」という和菓子です。

白とピンクの梅の形をした皮の中に、ぎっしりと小倉飴が入った最中です。

なぜ梅なんだろうと思っていたのですが、加賀の前田家の家紋なのですね。

我が家は必ず「森八」さんの福梅でした。

こしあんが苦手なので、粒あんが食べられるのは嬉しいのですが、それでも、甘いので、毎年1個食べるのがやっとでした。

でも、今になって、いろんな和菓子屋さんの福梅を食べ比べても良かったなって思っています。

そして、もうひとつ、必ず並んでいたのが、「辻占(つじうら)」という和菓子です。

お砂糖と餅粉でしょうかね?それを混ぜた皮が花びらの形になっていて、その中に、おみくじというか占いが入っているんです。

この占いは、分かるような分からないような、暗号?って感じの内容だった気がします。

「福くる」とか「会える」など、何だか良く分からないようなことが書かれていた気がします。

辻占は、ピンクや黄色、緑などがあり、私は最初にピンクを開けて占いを見ながら食べて、しばらくして、他の色を開けるだけで食べないってことをしていました。

母に、「食べないなら開けるな」って怒られていました(当然ですけど)。

辻占はスーパーで買えるんで、お正月が終わっても売っていた覚えがあり、ありがたみが薄かった気がします。

東京に来て、紅白の餅や福梅、大昆布巻き蒲鉾、かぶら寿司などを探し回ったけれど、どこに行っても無くて、ようやく金沢だけのものだったんだって知り、祖母と両親が、ちゃんとお正月のことをしてくれていたんだと感謝したものです。

もうお正月を金沢で過ごすことはないと思いますが、ありがたいことに、今はネットで何でも買える時代です。

来年以降、気が向いたら取り寄せてみようかな。