洗脳 地獄の12年からの生還を読んで

X JAPANのToshlさんの著書「洗脳 地獄の12年からの生還」を読みました。

ようやく…と言った感じです。

私は「洗脳」という言葉が恐ろしく、心がギュッとなるのと、
Toshlさんが罵倒や暴力を受けていたという事を知りたくなかったのです。

多分、自分もいつ何に洗脳されるのか分からないと感じているからだと思います。

Toshlさんが、どんどん洗脳されていく様子に
「危ない!戻ってきて。何でそうなっちゃうの?」と心の中で思いながら、
洗脳までの手口と言うのか、その方法の巧妙さに、怒りと悲しみでいっぱいになり、
私だったとしても、簡単に洗脳されるだろうと感じました。

四面楚歌状態になったToshlさんが、「もう駄目だ」と感じた気持ちや、
なぜこうなったのだろう?と考え込んでしまうところは、
読んでいても苦しくて苦しくて、誰か気づいて!助けてと、心で叫んでいた感じです。

実際に助け出してくれた人。しばらく住まわせてくれた人など、
多くの人に助けてもらえたのは、Toshlさんが引き寄せたからなのでしょうね。

 

本当に困った時は、何をどうすれば良いのか分からなくなるし、
相談に出向くことどころか、思考も停止し、動くことができなくなるので、
直接的な支援がとっても助かります。

まず、生活をしていける足元を整えないと、安定した仕事に就くことが難しくなりがちで、
仕事がないと、住むところも見つけられません。

そして、人と会うことも話をする気力もなくなり、食べるものがなくなり、
どんどんどんどん孤独に追い込まれて行きます。

そんな悪循環の中の、どこか一部分でも助言や手助けしてもらえることがキッカケとなり、
また自分で立ちあがることができる場合があります。

 

Toshlさんは後先考えずに逃げ出したということもあり、X JAPANの活動時に着るものがなく、
また、X JAPANという居場所があっても孤独だったということですから、
一般の人が、同じような状態に陥った時には、どのように持ち直していくんでしょう。

洗脳されて、それがキッカケで自分で幸せを見つけられるのであれば、洗脳も良いと思いますが、
自分の意思だけれど、自分ではない状態におかれるって本当に怖いです。

私が想像していた以上の状況だった本の内容は驚きと恐怖でしたが、
それ以上に心に残り怖かったのは、紀藤弁護士の

「Toshlさんが、もっと早くに団体と手を切っていれば、被害者がこんなに増えることがなかった」

というような内容のコメントです。

大きな資金を運んでくれる人がいて、団体は存続できて活動が続けられたので、
更に被害者が増えたという事実。

怖すぎて鳥肌がたちます。

 

今は明るく成功しているかに見えるToshlさんですが、
被害者であり加害者でもあると言う事実と、その心の痛みは測り知れないでしょうね。

その事実を受け止めて、生きているのでしょうね。

 

私は、YOSHIKIさんが大好きで、YOSHIKIさんのすることや言葉には、深い意味があると思っていますが、
最近のYOSHIKIさんのToshlさんの洗脳についてのイジリは好きじゃありません。

あの2人の仲だからできる事で、もしかしたら、Toshlさんも楽しんでいるのかも
知れませんが、深い傷となっていることを、あんなふうに茶化すというのは、
どうしても受け入れらないのです。

…って、私が受け入れようが受け入れまいが関係ないことなのですけどね。
洗脳されなくても、Toshlさんは一旦、XJAPANから離れていったような気がしますが、
Toshlさんが、XJAPANに戻ってきてくれて本当に良かったです。

 

自己否定しまくりで自我が崩壊しつつある今の私。
こんな時こそ、洗脳されやすいので、狭い世界の中にいないで外に出て動いて、
いろんな情報を得ないといけません。

清廉に生きていきましょう。