どこの癌であるかは問題ではなかった

つんく♂さんが喉頭がんの診断を受けたとのこと。

しばらくタレント活動はお休みするそうですが、
集中的な治療が終われば、これまで通り仕事を続けていくとのこと。

私の母も喉頭がんか咽頭がんらしかったです。

「らしかった」って書くと、自分の親のことなのに知らないの?って思われるのですが、
死亡診断書の死亡原因は「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」だったし、
母が持っていた「がん」がどこのがんなのか、誰も聞いていないはずです。

それとも、父は知っていたのかな?

見つかった時には、既に相当進んでいたらしく、
「初発の大きながんを取り除いたとしても半年生きられるか分からないのに、
声は出なくなるし物を食べることもできなくなる」との説明があり、
「声が出なくなる~!」とビックリして、
どこのがんなのか、問題ではなかったのかも知れません。

でも、それに続いた先生の言葉が、またまたビックリ。

「でも、転移している喉のまわりの腫瘍を取れば、2・3年は生きられる」と。

なぜ、大元の腫瘍を取っても半年しか生きられないのに、
周りの腫瘍を取れば2・3年間は生きられるのか、サッパリ分かりませんでした。

でも、先生がそう言うのならと疑うこともなく、先生の言うように手術してもらい、
結果、数年間、生きてもらいました。

その間、がんとALSという大きな病気を二つも抱えて、
入退院や通院を繰り返し、とっても辛かったでしょうね。

その母の様子を見ていて、辛さや苦しみを解った気になっていましたが、
実際、母の辛さはちっとも解っていませんでした。

自分ががんになり、抗がん剤治療をし副作用に苦しみ、
ようやく、痛みや辛さは誰にも解ってもらえるはずがないのだと気が付きました。

まだ、母の辛さや苦しさ、不安、悲しさなど解っていませんが、
今なら母と病気や病院のことなどについて、本当の話ができるかな。