重症難病の患者さんにも医療費負担

先月の終わりに、難病の重症患者にも収入に応じて医療費を負担してもらうようにするとのニュースがありました。

私は今まで、難病認定された病気は、すべて医療費負担はないと思っていたのですが、
医療費負担がないのは、特定疾患と認定された難病の中でも重症の人だけだったんですね。

私の母は、「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」という難病で亡くなりました。

この病気は運動神経細胞が侵され、筋肉が委縮していき、
物が飲み込みにくい、喋りにくくなって、呼吸もしにくくなります。

でも、意識や五感には影響なく、自分が弱っていく様子が、
最期までしっかりと認識できる残酷な病気のようです。

母の場合は、がんも併発したので、
途中からどっちの痛みや苦しみが多かったのか解りませんけどね。

母のことは良いとしても、そんな重症難病の患者さんが医療費を負担しなければいけなくなるなんて、
大変なことですよ。

月額の負担割合は、
・生活活保護世帯は0円。
・住民税の非課税世帯は8千円。
・年収約三百七十万円までの世帯は1万2千円。
・上記を超える世帯は44400円。

よく平均年収400万円と聞きますが、400万円の年収の家庭では、年53万円ほどの負担増になるんですよ。
長期に渡って治療しなければいけない人間にとって、この負担増は痛いですよ。

でも一方、現在、国が医療費を助成する対象の疾患を56疾患から300以上に増やし、
医療費の自己負担も、原則、3割負担で収入に応じて月の限度額が決められている自己負担を、
2割に引き下げるとするそうですから、医療費負担は均等にということなんでしょうね。

2014年からの導入を目指しているそうです。

公平な医療費負担も大切でしょうが、難病が治る病気となるように、
研究費も公平にして、ひとつでも治る病気になるように願うばかりです。